簿記論について 勉強方法と勉強時間・簿記と何が違う?

 税理士試験の簿記論って何?簿記論と簿記って何が違う?

簿記論と簿記って何が違うのでしょう。

まず、会社の財務諸表(決算書)をつくることを、税理士には求められます。
簿記論は、簿記というくくりで同じなんですが、
会社の財務諸表をつくる計算方法が簿記で、
その集大成が簿記論となると考えられます。(試験の範囲は簿記の方が広く)

簿記の最高ランクです。
ですので勉強しなければならない範囲はかなりのボリュームになってきます。

財務諸表とは、会社の通知表みたいなものです。
これを見ると、会社のお金の流れや、財産・債務が一目で分かります。

身近なものでは、
株式会社が利益を株主に還元する配当金も財務諸表によって判断されます。
また、銀行が融資を行う際も、この財務諸表によって決定されます。

財務諸表は、投資家や債権者等にとって、

 この会社が今現在大丈夫なのかという判断ができる材料

であります。
なので簡単に言ってしまえば、会社のその年度の成績表なんです!

簿記の集大成が簿記論ですので、
簿記2級の数倍ボリュームがあります。

しかも求められる技術は簿記2級の2・3倍どころではないです。
私は、簿記2級までしか取っていませんので、
簿記2級との比較しかできませんが、
全然レベルは違いました。

簿記2級でも必死でしたが、
簿記論はまたとんでもない山だと感じたのを覚えています。
かなり偏った私見的感想(笑)ですかね。

また、簿記1級を取得すると、
税理士試験の受験資格をもらえるということで、
税理士になるために簿記1級から取得する方も多いです。
簿記1級と聞くとかなり難しいって思いますよね。

そうです、かなり難しいです。
しかし、簿記論はその簿記1級よりも難関なことは確かです。

「どんだけ怖がらせるん?」って、
「どんだけ煽り運転を続けるん?」

って、思いましたよね…。
すみません!(汗)
でも、大丈夫です!!そんな私も、1年で合格しました。あなたも大丈夫です!

この先で、勉強時間については詳細に書いていますので安心してくださいね。

 

 簿記1級取得すると税理士試験の受験資格をもらえる!

簿記1級を取得すると、税理士試験の受験資格をもらえます。

税理士試験の受験資格を簡単に♪
  • 学識による受験資格
    大学等で、経済学・法律学を履修して必要単位取得した者をいいます。
  • 資格による受験資格 
    日商簿記検定1級合格者・全経簿記検定上級合格者をいいます。
  • 職歴による受験資格
    会計事務や銀行等・税理士等の業に2年以上従事した者をいいます。               

参照:国税庁ホームページ

税理士試験の受験資格を簿記1級で取得する方

簿記1級取得後に税理士受験資格をもらって、
そこから簿記論を取得するといった流れで頑張っていかれる方は、
簿記論へスムーズに入っていけるということで、簿記1級の強みです。

この第一関門=簿記1級を突破するために、
初心者であれば最低1年半はかかります。
そんな難関資格である簿記1級を取得できていると、
簿記論を勉強するのに優位であると言われています。

簿記1級を持っていていれば、
学習範囲は重なるため簿記論の勉強へはスムーズに入っていけるので、
ラッキーです!

ただし、簿記1級を持っているから簿記論が合格するのかというと、
やはりそこは努力も必要です。

範囲はほとんどが重複しますが、
解くスピードや量は段違いですので、
練習が大事になってきます。

また、簿記1級を持っていると
税理士試験の試験科目免除が受けられると勘違い
されている方もいらっしゃいます。

残念ながらそれはありません。
(税理士試験科目の免除については、
税理士試験の科目免除 大学院卒業で試験を免除してもらう!
で書いております。良かったら読んでみてください♪)

わたしは、大学で法律学を学んでいたので、

税理士試験の受験資格があり、簿記1級は受けていません。

しかし、簿記1級持ってたら、
めちゃくちゃかっこいいなぁって思います!
簿記のスペシャリストですもんね♪

簿記論の試験について

 簿記論の試験内容・範囲

簿記論の試験内容は、
複式簿記の原理から商業簿記と工業簿記が範囲となりますが、
原価計算は含まれません。

過去に簿記2級のところでで説明した工業簿記の原価計算は範囲外です。
これは嬉しい!
学生時代に、先生がここはテスト範囲から除きます!って言った時の喜びが
よみがえってきそうですね(笑)。

試験の内容は、

計算問題のみで、ひたすら電卓をたたいて計算し続ける。

当日の試験のボリュームも半端なく多いので、
この問題は捨てちゃえっ!!』って、瞬時に判断を迫られる。
ほんとうに全然時間ないです。

電卓を止めたら終わりだとも言われています。
ひたすら、たたき続ける…。

しかも、珠算のように数字だけを追えばいいわけじゃなく、
簿記の仕分けを考えて、
この場合はこれで、この考え方で…
これには何を使えばいいのか…

と選択しながら難解パズルを解くように頭をフル回転させて、
猛スピードで電卓をたたいていかなければなりません。

 簿記論の勉強方法

簿記論は、計算問題のみなので、
とにかく早く解くスピードが求められる、
いわばスポーツの様でした。体感的には。

とにかくテンポよくこなしていかなければ、
途中で手が止まったら、アウト!というような…。
なので、このスピード感が好きな人は得意だと思います。

ストップウォッチを机に置いて、簿記論の過去問を解いているときは、
恐怖でしかなかったです。
まぁ、どんくさくて、ボケ~っとしている人間ですので、
競走馬のように走らされるような恐怖感。
後ろからせまってくるような。「やめて~!」です、本当。

時間がない!時間が全然足りない!

とにかく簿記論を勉強していると、
時間がなくて泣きそうになっていました。

それでも、少しでも早く正確に、ひたすら問題を解くしかないんです。
簿記論はスピード命なので、とにかく練習すること!ただそれだけです。

そして、簿記論の模擬テストが何回かあるのですが、
簿記論の講師に、最終的にこの点数だと難しいとはっきり言われました。
ただ、もう2週間前にそんなことを言われても、前を向くしかないですので、
ひたすら過去問に励んでいました。

気持ちだけは誰にも負けないと思いながら。
とは言いつつも、泣きそうになりながら…必死でした。

とにかく問題を解きまくる!
誰よりも1つでも多く問題を解くことをお勧めします。

 簿記論の勉強時間

わたしは簿記論と財務諸表論を併用して勉強していました。

ここがポイントですが、財務諸表論の計算と簿記論の計算は被ります。

なので、簿記論の計算の勉強をすれば、
自ずと財務諸表論の計算の勉強ができるわけで…。
ほとんどセットだと思った方がいいです。

簿記論と財務諸表論の計算の勉強時間は、
1日4~5時間 × 30日 × 7か月 = 840~1,050時間くらい
と考えていくといいでしょう!

ポイント

簿記論は計算、財務諸表論は理論と考えて、
セットで勉強することができる唯一の税理士試験科目であります。
一緒に学ぶことが成功への近道でしょう!

あっ、1日4~5時間もって思いました?

大丈夫です!試験問題、しかも計算問題を解いていたら、
1時間半~2時間は余裕ですぐに過ぎてしまいます。

この1時間半はびっくりするくらい疲れますが、
うまく休息しながら
あなたのペースでのめり込んでいいってください!

わたしの休息は、ビールでした(笑)。

どれだけのめり込んでいけるかが勝負です!

        
こちらは簿記論の要点チェックノートです。
テキストのミニ版です。移動中には、
こういったミニノートを持って、
ひたすら読んでいました。
電車の中で、仕事の休憩中で、いつでも暇なときに。

やっぱり憑りつかれたもの勝ちなような気がします。

寝ても覚めても…。(笑)

 簿記論に対するモチベーション

前に受けた財務諸表論は12月の試験結果で不合格でした。
その時のショックは相当でした。税理士を目指してから最初の挫折でした。
このまま一生受からないんじゃないかと弱気にもなりました。

次に財務諸表論と簿記論の2科目受験にどうしても違和感がありました。
だって、1科目だけで受からないものを2科目に増やしたら受かるわけないじゃん!!

ただこの考え方、本当に格好悪い!

違うよなぁって。
こうやって挑戦できていることが幸せだよなって、
踏ん張るしかない。

自分に何もない!失うものなんてない!

そして、これだけ目の前のことに頑張れるって、
なによりも有意義。
お金で買えません。
取りつかれるように何かに没頭するって、
それだけで値打ちがあると思います。

結果が全てってよく言いますが。そこまで努力し続けたことが才能です。

 それが誰にも盗られない自分の財産になる。

きっと夢に向かっている人たちが素敵に見えるのは、
こういうことなんでしょう。
あなたもきっと目の前のことに没頭して一生懸命になっている。
その頑張りをたまには自分で褒めてあげてくださいね♪

弱気になる時間なんてない!
そんなことを考える余裕もないくらいのめりこんでやる!!

ってなもんです(笑)!

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