税理士試験免除のために大学院へ行く!~疑問を解消します~

大学院へ行って、受験戦争時代と何が変わった?

 専門学校の社会人コースは、全員受験生なので、みんながライバルといった感じですよね。このことがダメだとかそういうことではなくて、周りにつられて私も負けない!!って気持ちを持てたことに随分助けられました。受験生時代にモチベーションを保てたのは、そのお陰です。酒税法から入って、簿記3級・簿記2級、簿記論、財務諸表論を取得でき、ラッキーで相性の良い場所だったと、資格の大原には感謝しています。

 一方で、大学院の勉強方法は、2年間教授のもとで仲間と共に課題をこなし、受験時代のような全くの独りで勉強していくものとは別物だということです。スタイルや気持ちが少し変わると見える風景も変わってきます。
 私には、大学院は合っていたんだろうなって思っています。

大学院の入試の面接で何を聞かれる?

  ほとんどの大学院の入試には面接があります。面接で聞かれることは、

税理士を目指す意欲を問われた。

 「なぜ税理士を目指しているのか?」と聞かれました。わたしは、

  • 23歳の時に将来独立して食べていきたいという強い気持ちを持ったこと、
  • そして税理士は努力次第で独立して食べていくことが可能であることを知り、税理士を目指すきっかけになったこと、
  • 仕事を辞めてまで頑張ろうと思い、その気持ちはずっと変わらず、試験に合格したことで一層その思いが強くなったこと、

を伝えました。それがなぜ税理士だったのかと細かな質問はその時はなかったように思います。

 もしそこで、
「独立できる職業は多数あるけど、なぜ税理士なの?」と聞かれたら、
税理士は、お金の計算やお金の流れを把握することができるお金のスペシャリストだと考えているので、それに魅力を感じたと答えたでしょう。

今まで取得した税法科目や会計科目について問われた。

 今まで取得した科目や、経歴は願書と一緒に大学院に送っています。それを見ながら、質問される感じです。

 酒税法について、「どうして取ったの?なぜ酒税法を取ろうって思ったの?」って真っ先に聞かれました。もちろん、税理士試験をとにかく早く受けたかったからと答えました。仕事を辞めたタイミングで税理士試験に挑戦できる科目が、その時は酒税法のみで、しかもビールは大好きだったので、酒税法を勉強することに抵抗は全然なかったということまで、正直に答えました。

仕事との両立について問われた。

 私が通った大学院は、仕事と両立できるようにカリキュラムが組まれています。それに魅力に感じて通う人ばかりです。なので、仕事をしている前提の質問です。「仕事との両立は本当にできるのか?」と聞かれました。私の仕事は定時で帰れる事務仕事でしたので、大学院が始まる時間には必ず行けるので大丈夫でした。

 しかし、他の方は、税理士事務所や会計事務所で仕事されている方が多かったので、やはり大学院側でも、遅刻や欠席が多いようだと卒業できないといった懸念をされているようでした。税理士事務所や会計事務所は、まず定時で帰れるような職場ではないですもんね。大学院に入ってから友人に聞きましたが、やはり、事務所の所長さんとの話し合いや応援がないと大学院には入れなかったって言ってました。即戦力として何年も働いてきた人間が、大学院に入って勤務時間が減るということは事務所にとっても大変な損失になってしまいますもんね。

大学院の費用について問われた。

 これは結構パンチがありました。「大学院の費用はどうやって捻出しますか?」とかなりストレートに聞かれたので、一番印象に残った質問です。わたしは、自分の貯金でお支払しますと、答えました。きっと、途中で学費が難しくなる人がいるのだと思います。また、奨学金にするにしても、審査等必要なので、前もって聞いているのでしょう。

とにかく、自分が思っていることを素直に答えただけの面接でした。それでも合格したので、ラッキーです!

税理士試験に1科目も受かっていないけど、大学院は入れる?

 入れます。そういう方は周りにはいませんでしたが、大丈夫です。

 ただし、大学院には入れますし、修士論文を書いて卒業は出来ますが、まだ税理士試験の科目免除を受けるための申請手続きはできません。
 国税審議会から認定を受けるための申請手続きの要件です。↓

  • 税法または会計学に属する科目の認定を受けるためには、税法または会計学に属する科目等の研究により学位を授与されている必要がある。
  • 申請する分野(税法科目または会計科目)の試験科目のうち、一部科目合格している必要がある。

参照:修士の学位等による試験科目免除〔税理士法改正後〕|国税庁 (nta.go.jp)

 上記の要件に当てはまっていないと申請すらできません。なので、1科目も合格していない場合は、大学院へ通いながら税理士試験を受ける又は大学院を卒業後に税理士試験を受けて合格して初めて税理士試験の免除申請の手続きを行えるという順序を踏むことになります。

 大学院の勉強をしながら、税理士試験の受験をしている方もいましたが、ほとんど合格していませんでした。大学院はやることが多く、二刀流、いや三刀流(仕事・税理士試験・大学院)はかなりの至難の業だとお分かりかと。税理士試験が初めてではない方なら良いのかもしれませんが、全くの初めてというのであれば、まずは税理士試験に挑戦していき、途中で大学院への道を考えてみるといった方向性の方が合理的だと思います。

院免組って何?

 税理士試験免除を大学院で受けた人のことを、院免組というみたいです。税理士試験5科目受験して取得した税理士の資格とは区別して言う呼び方があるようです。

 そしてよく、院免組って、馬鹿にされるとか、見下されるとか耳にします。ただ、はっきり言ってどうでもいいんじゃないかなって思ってしまいます♪

 バカにしたい方はどうぞご自由にって感じでどうかなって思います♪

 実際に、そのことと実務で出来る・出来ないは別の話です。もちろんすぐに実践的に使える税理士ではないかもしれませんが、これから頑張って実務での実力をつけていけばいいんじゃないかなって。

 大学院へ通う労力・金銭面・仕事との両立・そして、修士論文の免除申請、本当に大変な作業なんです。2年間みっちりしごかれますし、税理士試験で勉強していた頃よりも体力は必要だったような気がします。あっ!ここで体力とか言ってる時点で、馬鹿にされるかぁ…。

 税法は満遍なく勉強して単位も取りました。例えば、わたしは法人税法・資産税法・消費税法・租税法等の勉強をさせてもらえました…がしかし、確かに実務で使えるもの(計算方法)を学んだわけではありませんね…。あっ!ここも馬鹿にされやすい点か…。

 いいやそれでも…、

 法律で、大学院の修士論文による免除申請が国税審議会に認められた場合は税理士試験を免除されると謳っています。(参照:大学院設置基準改正に伴う修士の学位取得による税理士試験科目免除の取扱いについて|国税庁

 それはつまり、大学院でそれ相応の勉強をしたからこそ税理士試験免除を認めていると解釈できるのです。

 だから、結局何と言われようが、どうでもいいのかなって思っちゃいます♪

 そして、これだけは言えます。風当たりがもし強かったとしても、自分が気にしなければ何の問題もありませんし、強く生きていくだけです!

 疑問があれば、お問い合わせフォームでお待ちしています!!

誰かのお役に立てたら嬉しいです。税理士試験免除への道も悪くないですよ~♪

 

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