6歳での避妊手術は、本当に良かったと思えました。なぜなら、
- 摘出した子宮は、子宮内膜症の一歩手前だった。
- 喉の奥のポリープが見つかって、その時に同時に切除してもらえた。
といったことがあったからです。
定期的に健康診断もしていましたし、血液検査では、いつも良好だと言われてきた愛犬です。手術をしてみて、こんな病気が見つかるなんて思ってもいませんでした。
もしあなたの愛犬が
- この先子供を産むことはない
- 避妊手術はまだしていない
場合、避妊手術のことを、是非考えていただきたいです。
避妊手術のための準備
なぜ6歳になって避妊手術を考えたのか?
6歳まで、なぜ避妊手術をしなかったのか…。それは、子供を産ませようかと迷っていたのです。結局その夢はかないませんでした。1年半前に亡くなったチワワとの間に…と思っていたからです。クッシング症候群という憎き病気で天国に行ってしまったから。その後、何もやる気が起きなかったのですが、らむこまで病気で亡くすわけにはいかない!と決心した避妊手術です。
犬の避妊手術は、赤ちゃんの時に済ませている方が多い中、うちの娘(トイプードル)は6歳になる手前で、避妊手術です。(人間でいうと40歳くらいだそうです。動物病院では、もう中年だねぇ…と言われました。私もアラフォーですので、何とも言えない雰囲気に一瞬なりました笑。)
ワンコが中年になってから避妊手術をしようか迷われている方に、是非読んでいただきたくて書いてます。避妊手術を受けて心から良かったと思っています。もし、避妊手術をするのであれば、どんな感じなのかとか、費用であったり、飼い主さんの心構えであったり…参考になれば嬉しいです♪
大好きなワンコと少しでもずっと一緒にいられますように。
手術前の血液検査
避妊手術をすることを決めたら、まず、ワンコの健康状態が手術ができる状態であるか血液検査をすることになります。らむこ(うちのワンコです。)も避妊手術を受けるため、血液検査をしました。
2週間後に検査結果が郵便で送られてきました!
健康状態はとっても良好でした!
それが何よりの嬉しい知らせでした。
避妊手術は予定通り行うことに。手術することで、様々なリスクもあるので不安な思いはありますが、家族にとっていつまでも大事な大事な娘です。将来病気になる可能性を少しでも排除できるのであれば、早い方がいいという決断に。
手術の日程は、1か月半後になりました。
避妊手術のために制限されること
手術されるらむこ本人の制限
避妊手術の前日は、食事制限がありました。夜12時から食事をとってはいけないということ。
らむこの場合は、朝から手術でしたので、前日のごはんやおやつは、早めに終わらせる必要がありました。しかし、いつも夜の12時にはご飯もおやつも終わっているので、いつも通りの生活で大丈夫でした。
制限はそれくらいです。
いつも通りの生活で、らむこがとても楽しそうに遊んだり、笑ったりしていたので、明日は手術で痛い思いをすることになるんだよな…って思いが何度もよぎりました。
付き添いとしてできること
私は、らむこの付き添い人として仕事を2日間休みました。何があっても駆けつけられように。そして、手術当日から次の日は一番らむこが辛くてしんどい時であるだろうと思い、なるべく不安のないように近くにいたいと思ったからです。
現に、手術後から夜にかけて、とても辛そうでした。手術翌日も全然元気がなく、不安そうだったので2日間一緒に居られてよかったです。
手術同意書を書く
手術の1か月半前にらむこの体が手術できる体かどうか(健康かどうか)の血液検査をした時にもらっていた手術同意書を前日に読み返しました。
主な内容は、
- 手術をすることで、稀に各種合併症の危険性があること、
- 麻酔等、その他の場合により命に危険が及ぶ可能性があること
これらを了承し、サインしなくちゃ…。
当日になっても、6歳(5年9か月)での避妊手術の選択が間違ってない?と何度も頭をよぎりました。子供を産ませてあげることが、自然なことであるのに、それをなくしてしまっていいのか…、手術によって稀に命の危険があるかもしれない…。
でも、やっぱり、先延ばしにすればするほど女の子の病気のリスクが上がることを考えると、このまま放っておくわけにはいきませんし、何よりらむこの体が一番大事。
手術当日の朝、手術同意書にサインしました。
手術当日の朝 獣医師から「良かったね~6歳で手術することができて」と。
当日の朝も、らむこはとっても機嫌がよく元気。ごはんもたくさん食べて、学校に行くお姉ちゃんを元気よく送り出し、パパにもおはようの挨拶をしに部屋へ突撃!
お天気もいいので、病院までお散歩がてら歩いていこうと出かけたら、なぜか、らむこはストップして、抱っこを要求してきました。もしかしたら、病院へ行くことが分かっていたのかもしれません。歩く様子もないので、自転車に変更。心とは別に風はさわやかで、早めに動物病院に到着しました。らむこは憂鬱だったでしょう。
同意書を渡して、簡単な触診と問診がありました。そして、獣医師から嬉しいお言葉をいただきました。
「6歳で避妊手術ができて良かったねぇ。」(ラムに話しかけてくれていました。)
「本当にいい決断だと思います。」と。
これから、女の子特有の病気のリスクが増えていくので、とても良い判断だとおっしゃってくださり、心の中の不安を和らげてくれました。
それから半日お預かりとなりました。入院しなくても当日お家に帰れるのは、らむこにしたら良かったと思います。知らないところで一人で隔離される時間が長いとストレスが相当なものだから。
お迎えの時間を夕方の6時半と決めてもらって、らむこに頑張ってね、すぐ来るねって。帰り道は、無事に手術成功をずっと祈りながら帰ってきました。
喉の奥にポリープが見つかった。
お昼過ぎに、動物病院から電話が鳴りました。何かあったかな…。
嫌な予感は的中するものです。
「喉の奥にポリープのようなものが見つかったので、切除していいですか?」
喉からチューブを入れながら手術をしている時に偶然見つかったということでした。一瞬だけ頭が真っ白になりましたが、もちろん、
「切除してください!」と即答でした。電話を切ってから、
そんなことあるんだ…。怖い気持ちもありますが、らむこは、ラッキーだ!と思いました。この手術をしていなければ、絶対に見つからない場所にその出来物はありました。
これから、その検体が腫瘍なのかを機関で調べていただけるということです。早い段階で見つかったという可能性を信じるしかないです。今、できることはらむこと一緒に寄り添うことだけです。
術後の状態・様子
術後の説明
お迎えに行ったのは、午後6時半。家族みんなで迎えに行きました。らむこと対面する前に、獣医師からの丁寧な説明を受けました。
- 避妊手術自体は順調に進み、子宮を予定通り摘出できたこと。しかし、摘出した子宮は腫れあがっていたこと。
子宮内膜症の一歩手前だったそうです。中年になるとこういったリスクがあるのだと、目の当たりにした瞬間でした。 - その手術課程で、口からチューブを入れる際に偶然に見つかった喉の奥の出来物のこと。それを、切除したこと。
本当に偶然見つかったものです。ぞっとしました。パッと見ただけでは分からない喉の奥です。毎年の血液検査は正常だったので、この手術がなかったら、見逃していたものだったと。 - 家での生活の注意点
痛み止めと、抗生剤は3日分もらったので、飲ませることとと、傷口が開かないように激しい運動はしないこと(手術後のらむこの様子からは、そんなすぐに遊べる状態に戻るのか心配なくらい弱弱しくて…しかし、3日後には遊びまわっていました!)等
術後の様子 傷を舐めないように保護服を着る
術後の様子 元気が全然なくしんどそうでした。
一通り説明してくださって、らむこが連れてこられました。わたしたちの顔を見た途端、尻尾をたくさん振ってくれました。
喉の奥を切ったからなのか、しんどすぎたのか、鳴き声は一切ありませんでした。看護師さんに抱かれているらむこを受け取り、抱っこしたらそのまま脱力感でクタ~っと。よほど疲れているのでしょう。目がいつもの半分くらいで、とてもしんどそうでした。
家に帰ってからは、寂しがって、ずっと一緒にいました。ごはんとお風呂以外はずっと抱っこしていました。ごはんの時は、見えるところにベッドを置き、お風呂のときは、お風呂場の横にベッドを置いてそこに寝かせました。なぜなら、顔が見えないと、よろよろと、歩いて探してしまうからです。階段から落ちてしまったり、壁にぶつかったり、心配だったので、常に近くで見ていました。
保護服という便利な服
子宮を取り除くため、お腹の下の方を切って縫い合わせてあるのですが、傷が気になってワンコが自分で舐めないように保護服というのを着せてもらっていました。保護服というのは、
- 自分では傷が舐めれないように、
- そして、自分で脱げないように少し小さめピッタリサイズ、
- でもおしっこやうんちは自分でできるような仕様に
なっています。
エリザベスカラーという首にエリマキトカゲのように巻くプラスチックのものを想像していたので、らむこにとってとても過ごしやすいものだと感じています。エリザベスカラーは、目や顔周りの病気やケガのときには必要ですが、そうでなければ、保護服はワンコにとってストレスがなく、とても便利です。
水も食べ物も欲しない
手術した当日は寝るまで、水も食べ物も口にしませんでした。獣医師からも、手術後は、水も食べ物は欲しない場合が多いということ、そして摂取しなくても大丈夫であることを教えてもらっていました。やはり、何も欲しがりませんでした。点滴もしてもらっているので、栄養面や水分は大丈夫です。
喉の奥の出来物を切除しているので、激しい痛みもあったのかもしれません。獣医師はよく分かっていらっしゃいますね。
手術後は体温が下がるので、寒い。冬を避けて手術をした方が良い。
手術後はワンコの体温が下がってくるので、寒くてガクガク震えるような場合もあるようです。そうであれば温かくしてあげてくださいと言われていましたが、6月になって気温も高かったので、その心配はしなくて良かったです。
寒がってはいませんでしたが、念のために軽めの毛布をかけてあげました。こういった手術は、できれば寒くない時期にするのが良いみたいです。
夜中は、息がたまに荒くなって、ハァハァといっていて、すごく心配になりました。目が離せない状態でした。
手術の翌日の様子
手術の翌日は、前日よりも目が開いていて、自分で歩けるようになっていました。相変わらず元気はありませんが、食欲があることにびっくりしました!
ご飯をもらおうと、らむこがいつもの場所で待っていました。いつも通りご飯を用意したら、ペロりでした♪良かった~!そして、お水も飲んでいました。これにはとっても嬉しい気持ちに♪
ただ、やはり全快には程遠く、エネルギー補給したら、すぐに横になっていました。1日ほとんど寝ていました。お散歩も行きたがらないので、とにかく寝かせてました。
寝て治すという言葉通り、らむこは寝続けました。仕事を休んで良かったです。こんなにしんどそうならむこを見るのは初めてだったので、胸が痛かったですが、この先の病気のリスクを少しでも排除できたと思えば、らむこ本人にとっても家族にとっても最良の選択であると信じています。
手術から3日後のガーゼの交換
傷口の状態を見るためと、ガーゼ交換のために、手術の3日後に病院へ行きました。切った跡がわからないくらいとても奇麗でした。出ている糸は痛々しいですが、らむこ本人はすっかり元気を取り戻しています。
手術の直後には、あんなに衰弱した状態だったのに、3日後になると、家で走り回っていました。動物の生きる力って本当にたくましいですね。あまり暴れると縫ったところが裂けてしまうので、注意していましたが、ガーゼ交換時に獣医師に相談したところ、
「こんなにきれいに合わさっているから、大丈夫ですよ~」って言ってもらったので、久しぶりにボール投げして遊んでいます♪
こんなに早く元気になるなんて、嬉しい限りです~!
手術の費用
手術の費用は、病院によって違いますが、参考までに。
- 当日の手術は39,990円。(喉の奥のポリープの切除の費用は引いています。)
- それ以外に、手術を受ける前の血液検査の費用は、7,000円。
また、地域によっては、県や市町村の自治体で助成金が出るところもあります。助成金を受ける場合は、指定の獣医師や動物病院であることが多いので注意してください。助成金が出る地域は少ないですが、詳細はご自分の地域のホームページ等を調べてみてくださいね。
子宮内膜症になる一歩手前だった。手術をして本当に良かった!
お迎え時の獣医師からの説明で、
避妊手術自体は順調に進み、子宮を予定通り摘出できたのですが、子宮が腫れあがっていた事実を知りました。摘出した子宮も見せていただきました。
もう子宮内膜症の一歩手前だったそうです。もう病気がそこまでやってきていた…。その時神さまはいるのだとつくづく感じました。このタイミングで手術を受けたことで、そのリスクは回避できた!らむこは、助かったのだと思いました。
そして、喉の奥に出来物が。お昼に電話があったときは、ポリープみたいだから切除していいかという話だったのが、お迎えに行ったときは、出来物という表現に代わっていたのがとても気になりましたが…(もしかして、ポリープではなく腫瘍?)。
そんなことを考えたところで、事実が変わることはない…。今は、喉の奥の出来物が見つかって、切除してもらえたこが、ありがたいことだと感謝の気持ちがいっぱいです。
このようなことが、1日の間で起きて、目まぐるしかったですが、こんなにすぐに避妊手術をして良かったと思えるなんて思いもしなかったです。
10日後に抜糸と共に検査の結果が出ます。喉の奥の出来物の正体が判明しているはずです。
抜糸は痛いかなぁ。がんばれ!らむこ!
元気とは言え、まだ手術したばかりの体です。出来る限りらむこのそばにいて、寂しい思いをなるべくさせないように、そして異変があったらすぐに病院へ行けるように、家族で連携して見守っていきたいと思っています。
避妊手術を迷われている方の参考になれば、幸いです♪
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