クッシング症候群と診断された後、薬によって約6年も生きてくれた。

うちの息子は、クッシング症候群と診断されてから、薬の投与によって、元気を取り戻し、
その後、約6年間生きてくれました。ちいちいにとって苦しい期間もありましたが、
それでも力強く一生懸命に生き抜き、天国へといってしまいました。

同じように愛犬のクッシング症候群で悲しい思いをされている方にとって、
少しでも何かのお役に立てたられたらと思い書いています。

この病気は、治すことのできない病気であるため、
この病気との闘いは死と隣り合わせなような気持ちにもなりますし、
未来が見えず辛いです。

本当にこの病気が憎いですね。

他に「体の異変・犬のクッシング症候群」で、
うちの息子がクッシング症候群と診断されるまでの経緯を詳しく書いています。
そちらでは、どのようにクッシング症候群の症状が出てきたのか、
年齢とともに記載していますので、良ければご覧ください。

ここからは、クッシング症候群について説明しながら、

  • 実際にうちの息子(ちいちい)がどういった症状であったか。
  • ちいちいがクッシング症候群と診断されてから約6年も生きてくれた投薬について。

詳しく書いていきます。参考になればと思います。

クッシング症候群とは

クッシング症候群という病気について簡単にまとめました。

クッシング症候群について
  • 副腎皮質からコルチゾールというホルモンが異常に分泌されている状態をクッシング症候群と言う。
  • 副腎からホルモンが異常分泌する原因は、脳下垂体もしくは副腎に出来た癌が原因である。
  • 脳下垂体に出来た癌が原因によるものは、全体の約10%。
  • 副腎に出来た癌が原因によるものは、全体の約90%。
  • そのほかに、ステロイドの長期投与も原因となる。

副腎は、腎臓の近くにあるホルモン分泌器官です。
そこから、コルチゾールが異常に出るようになります。それが、クッシング症候群です。

コルチゾールは、聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、
これが過剰に出ていると、疲労度はマックスです。ストレスホルモンと言われます。

クッシング症候群のワンコたちは、このコルチゾールの過剰分泌により、
日々かなりのストレスを感じ、体が重く、苦しい思いしています。
この体調と戦いつづけなければなりません。

そして、大変悲しいですが、徐々に体を蝕んでいき、死と直結する病気であることは事実です。

クッシング症候群と診断された「ちいちいの症状」

動物病院の先生には、
ちいちいの症状はクッシング症候群の典型的な症状だと言われました。

クッシング症候群と診断された時のちいちいの症状
  • よく水を飲む(1日に500ml以上飲むようになった)
  • おしっこが大量に出る。(人間が寝起きにするような尿の出方)
  • お腹が異常に膨らんでいた。
  • 体重は増加していく。
  • 食欲が抑えられない (食欲が止まらない)
  • おしりや尻尾の毛が抜けてきた(尻尾の肌が見えている状態)
  • 傷が治りにくい (目に傷ができたときは、1か月くらい治らない)
  • 手足の筋力がなくなってくる。
  • 手足の関節が固くなる。触ると痛がる。
  • 下痢をする(たまにですが、定期的にありました)
  • 血便をする(下痢のときにたまに)
  • 血栓が詰まる→倒れる(急に目をひん剥いて苦しそうに)

そして、こんなに苦しい症状が出ているのに、
クッシング症候群という病気は治せない病気です。

これといった治療方法がないことは、本当にショックですよね。

クッシング症候群の治療方法はないが、症状を落ち着かせる投薬はある。

投薬についての注意点

クッシング症候群の根本的な治療法はありません。

しかし、ホルモンの異常な分泌をできるだけ正常化させて、
症状を遅らせていくようなお薬がある
ことを教えてもいました。
(すぐにでも!!といった気持ちですよね。)

ただし、注意点があります。

注意点
  • この薬が体に合うかどうかは、飲んでみないと分からないこと。
  • この薬を飲み始めると、一生飲み続けないといけない。
    途中で止めることはできない。
  • 薬代が高額になること。
    一生必要な薬になるので、かなりの高額になる。

なぜ、途中で止めることができないのかというと、
ホルモン治療になるので、その薬を飲まなくなると再びホルモンが異常に分泌され、
再びクッシング症候群の症状が出始める。

投薬を止めてしまうこと = 再びコルチゾールの異常分泌で症状が悪化

薬の投与については、しっかり計画的に考えることが大事です。

薬が高額である(ちいちいの場合)

  • お薬は3種類で、1か月に1万円くらい。
  • そして、普通の食事は体に負担になるので、療養食が必要。
    療養食は月に5~6,000円。
  • 検査がある時等多い時で月に2~3万円くらい必要。

    これを一生なので、かなり高額になります。

お薬による対処療法を始める場合 ~薬が体に合うかどうか~

まずその薬がちいちいに合うかどうかの検査が必要でした。

薬の投与について

その薬が効いてくるまでに時間はかかる。
     ↓
量を調整しながら、その子に合った薬の量を決める。
     ↓
検査の数値、体調が安定すれば薬が合っているということ。
     ↓
そのまま、その薬を毎日飲み続ける。 
     ↓
定期的に検査を受ける。

↑このように、薬の投与量を決めていきます。

十分な検査のうえ、お薬を少しづつ投与していくことになります。

まずは、1日1回。

そんな状態を1週間続けて、体調に変化がないか様子をみます。
ちいちいの場合はとくに体調の変化はなかったです。
そして血液検査をしながら少しづつお薬の量を増やしていきました。

このお薬は、体に合う合わないがあるようですが、
ちいちいの体には合うようでした。
検査等をして様子を見ていき、
ちいちいの体重に合ったお薬の量が決まります。

これから一生飲み続けることになるものです。

薬を飲み始めて2か月目には、体調がみるみる良くなった!

1日に2回ごはんの時にお薬と一緒に食べさせます。

1か月、2か月、、、経過していくごとに、尻尾の毛が明らかに生えてきました!!

体調が良くなったのが明白でした。

ほとんど寝っぱなしだったのが身が軽くなっているのが分かりました。

こんなにもお薬が合うなんて!家族にとって、何物にも代えがたい喜びでした。

ちいちいの顔色もどんどん良くなっていきました。

そして、そこから約6年間元気に生きて、生き抜いてくれました。

旅行にも行けました。大好きなお散歩は、毎日3回。
たくさん公園にも行けました。毛もふさふさでした。

薬を毎日飲むことで、あんな風に元気で居てくれるなんて、本当に奇跡だと思いました。

クッシング症候群という病気は、治療方法はないので辛いですが、
ちいちいのように薬によって元気を取り戻してくれることもあります。

13歳で天国へ行ってしまいましたが、
クッシング症候群の進行を遅らせてくれるお薬と出会えたことで、
クッシング症候群と診断されてから5年も元気で生きてくれたちいちいに、
本当に感謝しています。

そして、適切にお薬を処方してくださり、
毎回真剣にちいちいの事を診てくださった獣医師さんたちにも心から感謝しています。

苦しい状態でも生きようと必死に頑張ってくれました。
真正面から現実を受け止めて、最後まで一生懸命に、
力強く生きてくれた可愛い息子(ちいちい)の姿に今でも心が正されますし、
家族も私もそうでありたいと思って生きています。

誰かのお役に立てれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました